1700年初期から中期(18世紀前半〜中期)に
Meissen創始者のアウグスト強王及び
息子のアウグスト三世(〜1763年)時代の
短期間に描かれ約260年を経た
ARのバックスタンプマークを持つ
マイセンの美しいポーセリン フィギュリン
フラワーガーランド/花冠を頭に飾り
両手に1輪の赤い花を携え
花柄の衣を巻き静かに微笑む(羽の無い)天使
或いは子供の像です。
正面右から傾斜させ見ると
風に舞い上がる衣の内黄のドレープは
天使の羽のよう
細い茶の巻き髪、透き通る白い肌
血色よく朱赤に上気した
バランスよい健康的な肉づき。
賢明さ、聡明さ、思慮深さや知性
優しさの薫るノーブルなお顔立ち
高さ16㎝
幅6㎝強
奥行き7.3㎝
台座と人形の埋込?接着接合型で
接合部を持つとグラつきます。
右腕の肘傍と手首は破損し
接着、塗装されています。
手の花茎は欠損。掠れた金彩
それでも十分美しく感じます
アウグスト強王を示すARモノグラムは
青い双剣の刻印⚔の使用開始時期と同時期で
下記工房初期の製作品に限定。
✧開窯期
ベットガー・シノワズリや
柿右衛門スタイル等の
オリエンタルモチーフ作品
✧ロココ導入期
1720年にウィーン窯から招聘した
芸術家兼絵付師の
ヨハン・ヘロルト(生1696年~1775年)らが
展開し主流にした
ヨーロッパ的なロココ調作品
✧王宮使用の全陶器と
訪問/招待客への記念品は A R マーク
よってヘロルト活躍&アウグスト三世没迄の
1763年迄の作品、かつ強王時代が有力との
英国アンティークオーナーの考察でした
マイセン窯に於いては1720年以降
年代別(工場長の交代期)にマークが変貌。
各ピリオド/年代毎に数名の
書き入れる専任の職人/マーカーが存在し
各自筆体は少しずつ異なります
初期の残存作品は大変希少で高価
市場に出回ることは稀で
大半が王室や美術館の所蔵展示品に。
ヘレナ・ウォルフソンや
ドレスデン等の模倣物は
高い再現性や美しさで人気が高く
市場に歓迎されたそうです
私は科学実験は出来ず
AR作品を見た経験は少ない
素人コレクターですが
30年来幾つか所有し
肌(陶土)の色、肌理や質感
造形美、緻密&精緻な細工、洗練性
美しく高貴な顔立ち、高い技術力等から
マイセン作品と感じる次第です