モデル AN(篤 中村)1969年
中村篤氏は、日本のクラシックギター製作において最も貢献した製作家のひとりである中出阪蔵氏のお弟子さんで、阪蔵工房の初期時代を支えた製作家です。
1960年代後半に独立したのか、この頃から自身の名前で作品を世に送り出しています。
ラベルは中出阪蔵氏と同じ書体で、作品も全体的に中出阪蔵工房上位品と同等の良材が使用されているため、材料調達面では中出工房出身のメリットを活かしていたと思われます。
出品のものは、品番に自身の名前の頭文字を付けていることから、中村篤氏のベストモデルと思われ、サイドバックには大変貴重な柾目ハカランダが使用されています。
中出系のハカランダモデルでも最上位のものには品番にSSが表記されますが、それと同等のもので、価格は1969年当時でも10万円以上したと思います。
外観は55年前のものとは思えない美品です。
板割れや目立ったキズは確認されませんでした。
同時期の中出系ギターと同様の良好な演奏性で、ハカランダの金属的な響きで音量もあります。
弦長 : 656mm
ナット幅: 52 mm
弦高 : 12フレット 6弦4.1mm 1弦3.9mm
ネック : やや順反り
日本の代表的なクラシックギター製作工房で多くのギターを製作して腕に磨きをかけた後、
自身の名前をモデル名にした渾身作
NO. AN 1969年
をどうぞ宜しくお願いします。
ギターは写真の古いハードケースに入れプチプチと段ボールで大切に梱包して発送します。