死後の世界からやってきた3名のゾンビたちによる紫煙オデッセイが完成。ジョーイ・バッドアスらが推進してきた新世代ブルックリン・シーン、いわゆる〈ビースト・コースト・ムーヴメント〉の最右翼ともいえるフラットブッシュ・ゾンビーズによる待望のファースト・アルバム。コケティッシュでグロテスクな"Thug Waffle"のMVデビューからすでに4年強。これまでに発表されたミックステープ2作の路線を踏襲する、ミーチ・ダーコとゾンビ・ジュースの倒錯したフロウを引き立てる全編のトラックは、(3人目のMCとしてマイクも握る)エリック・アーキテクト・エリオットの手によるもの。乾いたドラム・サウンドが印象的な"R.I.P.C.D"やトランペットの音色がセンチメンタリズムを引き立てる"A Spike Lee Joint"あたりは彼のベスト・トラックか。かつ、"Ascension"で爆発するゾンビたちのスモーキーな煙霧ヴァイブスは狂気の域! サイケデリックな一大巨編、チルしながら楽しむべし。