明治前後の備前焼きの盃です。猩々は酒を好む中国の妖怪が元のネタですが、日本では能の演目にて着物を着た赤毛の長髪おかっぱ頭の印象のほうしか浮かばないです。ですのでこの盃の猩々もやはり能のイメージの猩々ですね。

このように持ち手が付いたからくり仕掛けの盃はおおよそ江戸後期頃から見られ、酒を注ぐと器の見えない穴から横の空洞にも酒が入るような構造で、酒を注いだ後に穴を指で押さえながら飲んだあと穴を指から外すと中の酒が湧き出てきてアラ不思議！ってな具合です。　　

傷等はございませんが口縁にほんの僅かなひっつき跡があります。ちゃんと水を入れて動作確認はしておりますので機能に問題はございません。
高さ約4.9㎝、幅最大約8㎝、盃の直径約6㎝。。

種類...酒器

種類...お猪口

焼き物...常滑焼

種類...陶器