ショルティの『エロイカ』1968年ライヴ
女王ニルソンとの『イゾルデの愛の死』
すべてBBCアーカイヴ音源からの復刻。2007年に早くも歿後10年を迎えた巨匠ショルティの初出ライヴ。同じmediciグループ傘下となったEUROARTSからはシカゴ交響楽団とのライヴ映像がリリースされますが、こちらはBBC LEGENDSということで英国のオケとの顔合わせ。
まず、ロンドン交響楽団との『エロイカ』は、既出のチャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番(チェルカスキー独奏、BBCL4160)と同日のライヴ。スタジオ録音ではウィーン・フィル(1958年)、シカゴ響との2種(1973年、1989年)の3種がありましたが、ここでは当時55歳のマエストロのもと、すばらしい反応をみせるロンドン響、優美で力強く、いつもの彫琢をきわめたつくりに、ライヴのいっそう大きなスケール感を加えています。
カップリングは、1961年から1971年まで音楽監督を務めた手兵ロイヤル・オペラ管を率いて登場したプロムスでのワーグナー。『愛の死』におけるイゾルデは、ウィーン・フィルとの全曲盤(1960年)でも同名役を歌ったニルソン。『リング』全曲やシュトラウスの楽劇など、実演ならびに録音でショルティとの共演機会の多かった女王が、オケを凌ぐ圧倒的存在感を聴かせています。リマスタリング担当はポール・ベイリー。(キングインターナショナル)
・ベートーヴェン:交響曲第3番変ホ長調Op.55『英雄』
ロンドン交響楽団
サー・ゲオルク・ショルティ(指揮)
録音時期:1968年1月30日(ライヴ、ステレオ)
録音場所:ロンドン、ロイヤル・フェスティヴァル・ホール
ワーグナー:
・『神々のたそがれ』よりジークフリートのラインへの旅
・『トリスタンとイゾルデ』より前奏曲と「愛の死」
ビルギット・ニルソン(イゾルデ:ソプラノ)
コヴェント・ガーデン王立歌劇場管弦楽団
サー・ゲオルク・ショルティ(指揮
録音時期:1963年9月6日(ライヴ、ステレオ)
録音場所:ロンドン、ロイヤル・アルバート・ホール