ショパン
①ピアノ・ソナタ 第3番 ロ短調 作品58
②ポロネーズ 第7番 変イ長調 作品61 《幻想》
③ポロネーズ 第6番 変イ長調 作品53 《英雄》
④3つのマズルカ 作品59
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
録音:1967年1月 ミュンヘン
1965年のショパン・コンクール優勝から2年後に録音されたショパン作品集。力強いタッチや、鋭い閃きと豊かな感性を存分に発揮して歌い上げるその音楽は、まさにアルゲリッチならではの強烈な個性を発散し、その魅力は聴く者を捉えて離さない強力な引力を持っています。
様々な意見はあろうかとも思うが、アルゲリッチこそは史上最高の女流ピアニスト。本盤には、アルゲリッチが1960年代にスタジオ録音したショパンの有名曲がおさめられているが、いずれも素晴らしい名演だ。ショパン国際コンクールの覇者としてめきめきと頭角をあらわしつつあったアルゲリッチによる圧倒的なピアニズムを堪能することできる。アルゲリッチのショパンは、いわゆる「ピアノの詩人」と称されたショパン的な演奏とは言えない。持ち前の卓越した技量をベースとして、強靭な打鍵から繊細な抒情に至るまでの桁外れの表現力の幅広さを駆使しつつ、変幻自在のテンポ設定やアッチェレランドなどを織り交ぜて、自由奔放で即興的とも言うべき豪演を展開している。ドラマティックな演奏は、他のピアニストのショパンの演奏とは一味もふた味も異なっているが、それでいて各フレーズの端々からは豊かな情感が溢れ出しており、必ずしも激情一辺倒の演奏に陥っていない。そして、アルゲリッチのピアノ演奏が素晴らしいのは、これだけ自由奔放な演奏を展開しても、いささかも格調の高さを失うことがなく、気高い芸術性を保持しているということであり、とかく感傷的で陳腐なロマンティシズムに陥りがちなショパン演奏に、ある種の革新的な新風を吹き込んだと言えるのではないだろうか。今から50年以上も前の録音であるにもかかわらず、現在においてもなお清新さをいささかも失っていない。
国内初期盤【CD本体は西独盤】シール帯付き
盤面微すれありますが再生問題無し
オリジナルジャケット
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