架空の動物(霊獣)である龍の彫金装飾のある琵琶形中国古玩錠前です。付属の鍵で解錠施錠可能です。なお、古玩(中国読み:ピンイン)は骨董、古物の意味です。
錠前・鍵には次の装飾が施されていますが、錠前下部の龍の彫金が一番目を引く装飾です。
なお、装飾の説明などに間違いがあればご容赦下さい。
【錠前下】 表:龍彫金の埋込装飾、裏:龍の浮彫装飾
【錠前中】 表裏:楽器を奏でる女人の浮彫装飾
【錠前上】 琴頭:エメラルド風緑玉の埋込装飾
【鍵】 頭部:仏僧などの顔面頭部のツマミ
錠前、鍵の材質は黄銅(真鍮)だと思います。以下は解錠施錠方法です。
【錠前の解錠】
解錠は、付属の鍵を鍵穴に差し込むことで、板バネのロックが外れ、板バネ構造部が少し飛び出します。手で引きぬくと錠前本体と分離出来ます。ロックが外れない時は、鍵を引き出し、再び差し込むことを何回か行います。
【鍵の差し込み・引き出しの注意点】
鍵の差し込み・引き出しは、斜めにならないように出来る限り垂直にして、かつ、強すぎないようにゆっくりと行って下さい。
【板バネによるロック構造】
分離された板バネ構造部を見ていただくと、鍵が奥まで篏合(かんごう、はめあい)するとバネ先が縮みロックが外れ、鍵を引き抜くとバネ先が伸びロックがかかる、このことを理解いただけると思います。
【錠前の施錠】
施錠は、分離された板バネ構造部を、板バネ構造部の施錠軸の先端が錠前本体の穴に貫通させて奥まで差し込むことでロックされます。なお、貫通させず奥まで差し込むとロックされてしまいますので、この時は鍵で解錠し、穴に貫通させて施錠し直します。
大きさ(㎜)や重さ(g)はおよそ次の通りです。
【錠前】長さ125、横幅40、厚み20、施錠軸径3、施錠域4~8×48、重さ113
【鍵】長さ84、重さ26
製造時期や使用状況などは不明ですが、汚れや緑青、キズなどがありますが、凹みや変形などはほとんど見られず、付属の鍵で解錠施錠は問題なく行えます。経年品であり錠前としての利用は控えていただき、コレクションだけではなく、インテリア飾りにもしていただけるのではないでしょうか。なお、付属の鍵の紛失にはご注意下さい。