八村義夫
( Yoshio Hachimura 1938-1985)

錯乱の論理~ピアノとオーケストラのためのOp.12(1975)
ラ・フォリア(1985 )

管弦楽曲の委嘱作を演奏する民音現代音楽祭の1979年から1988年までの記録を収めたLPを、CD8枚にまとめたセットには、八村作品の録音が3点含まれています。

1980年分収録分の「錯乱の論理」と、1986年収録分の「ラ・フォリア」初演と、あわせて演奏された「錯乱の論理」再演です。いずれも尾高忠明の指揮。

「錯乱の論理」は約8分、ピアノは渡辺康雄と高橋アキで、聴き比べが可能。第3回の民音委嘱作で、1975.3に渡辺&尾高で初演され、1979年の演奏は改訂稿の初演です。標題は、花田清輝『錯乱の論理』(1947)から。

「ラ・フォリア」は未完の遺作。1978年NHKの委嘱で、後、1984年民音への提供に変更。標題はイタリア語の「狂気」から。2部構成で各4楽章とも、7楽章で構想ともいわれ、絶筆は2楽章の中途。演奏時間は約7分。

解説は三善晃。未完の手稿を見て、早世した八村への思いや、ラ・フォリアの実演に逡巡する気持ちを綴っており、心を動かされる一文です。

CD8枚　カメラータ 30CM79-86
1988年発売　日本盤　紙箱入り
「民音現代音楽祭　1979-86」

・錯乱の論理
渡辺康雄(p)
尾高忠明 /東京都響
1980.5.24 東京文化会館

・ラ・フォリア
・錯乱の論理
高橋アキ(p)
尾高忠明 / 大阪フィル
1986.6.27 シンフォニーホール
＋
入野義朗
・シンフォニア
佐藤真
・交響曲3番
野田輝行
・変容
福士則夫
・CHROMOSPHERE
尾高惇忠
・イマージュ
石井眞木
・半透明の幻想
一柳慧
・ヴァイオリン協奏曲「循環する風景」
河南智雄
・オンディーヌ
三善晃
・響紋
石島正博
・オード　　
肥後一郎
・交響曲
新実徳英　
・交響曲2番　
松村禎三
チェロ協奏曲
細川俊夫
・時の果てへ…
池辺晋一郎
・ピアノ協奏曲Ⅱ「Tu.m…」
中川俊郎
・合奏協奏曲2番
西岡龍彦
・闇の中の黒い馬
土田英介
・交響的譚詩

1979~88 録音

箱、ケース、解説に細かいキズ、汚れあり。当方の機器では再生に問題なし。素人保管。

よろしくお願いします。