<KA-7300>
1975年発売 65,000円
サイズ:430W×376D×149H/mm
重量:14kg
<特徴>
左右独立セパレート電源により、ダイナミッククロストークの発生を原理的に抑えています。L/R独立の電源トランスと10,000μFの電解コンデンサー4本の構成。
パワー部は、初段差動増幅+定電流駆動A級増幅+純コンプリメンタリー・パワーダーリントンブロックによる全段直結OCL回路を採用。
フォノイコライザー段は初段増幅にFETを用いて入力コンデンサーを追放したICL方式を採用。増幅回路はFET差動増幅3段直結方式。フォノ入力は2系統装備。MM入力のみ。
ボリュームは32接点のアッテネーター式を搭載。
3段切替え式のラウドネスコントロールを採用。
プリ・パワーセパレートスイッチ付。それぞれプリアンプ・パワーアンプとして独立で使えます。プリアウト・パワーイン端子付き。
<寸評>
トリオのエポックメイキングなプリメインアンプです。左右セパレート電源を採用し、機械的にもシンメトリーな内部デザインとなっています。この機種が切っ掛けで他社(パイオニア、サンスイ、ビクター、テクニクス他)も次々と左右独立電源を採用しました。
音質は、雄大な音場感が見事です。左右に広く拡がる感じはセパレート電源の効果を感じさせます。奥行きや上下もしっかりと出て、こじんまりした感じは全くありません。やや明るいがどこかしっとりとした雰囲気の音色で、熟成した果物を思い起こさせます。どぎつい音色ではないので品よく感じます。音の骨格は大変しっかりしていて、80年代以降のアンプとは違った力強さが魅力です。神経質なキメ細かさはなく、どこか大らかな味わいがあり、聞いていてリラックスできます。
フォノ入力も2系統あり、アナログプレーヤー対応もしっかりしています。
<状態>
動作品です。ボリュームや他のスイッチ類に多少のガリはありますが、使用上問題にならない程度です。実際使用で入力各端子とも正常に使用出来ました。SP出力端子も正常です。外観は細かな傷はあります。内部は清掃してあり、埃などはかなり綺麗になっています(画像)。
※50年前の古い機種なので、発売当時の性能は保証できない事をご承知下さい。諸性能についても長時間に渡る厳密な細かいテストはしておりませんので、その辺は御勘案頂きたく存じます。