寄せ集めの全集でなく、当初から全作品を新規に収録することを目的に企画されたもので、ムーティのオテロ以外はイタリア国内の劇場での収録。演出も最近の奇をてらった感じのものはなく、イタリアの伝統に準じた美しい舞台。歌手も有名歌手や有名指揮者がほどほどにちりばめられていて演奏水準は押しなべて高い。制作チームが同じなので、カメラワークがどの作品も安定していて落ち着いて見ていられるのも大変好ましい。画質・音質も良い。日本語字幕の文字が大きすぎず鑑賞の妨げにならない(字幕が大きいと文字ばかり目で追いかけてしまう)ことも最近の大画面テレビで見ることを考えるととても良いと思う。ヴェルディがヴェルディらしく演奏されていた時代があったことをきっと数十年後に懐かしく見ることになるのだろう。ぜひBlu-rayで見てほしい。ちなみにディスク1~3にも日本語字幕は付いている。もしなければセット不良だろう。ムーティのザルツブルクでのオテロだけは単品ではtutto verdiシリーズではなくユニテルから出ていたもので、オテロだけはイタリアでの収録が何かの事情でできずこの映像を使ったのだと思われる。
Blu-ray Discです。
歌劇