賞美堂といえば、古伊万里や鍋島、明治伊万里にあったデザインを復刻している有田焼の商社です。その賞美堂 其泉 が制作した 色鍋島 色絵糸巻文楕円小鉢を出品します。こちらは既に廃番となっており、20年前のカタログでは糸巻文の茶碗1客のお値段は税抜き5000円となっていました。
鍋島は古壺や宝珠など伝統文様を巧みにデザインした高い意匠性を誇り、周知の通り献上物として制作されてきました。その技術や製作品は厳重に管理され、流出あらば刑罰に処されるほど貴重なものでした。
今回の作品はその色鍋島を其泉窯が製作したものですが、単なる意匠写しではなく、構図を大事にしてきた鍋島の特徴を再現したもので図録等をよくみていないと難しい意匠です。
ちなみに、糸巻文(いとまきもん)とは、糸巻きに糸を巻いている様子を表した柄です。糸巻きと糸が常に一緒に描かれていることから、良好な関係を願う文様とも言われています。
糸巻きの形にバリエーションがあるだけでなく、糸巻きから糸が伸びているものは「長寿」の意味を持つそうです。
楕円形の小鉢なため深みがあり、卵を3つ使用するくらいの量のトロトロの卵焼きにめんつゆと小葱をまぶした料理等にぴったりなサイズです。
昔のものなので、外側胴部に若干の汚れや呉須点(絵具とび)はありますが綺麗な状態です。
サイズは写真の通りです。
よろしくお願い致します。