掛花入です。本歌(元竺作)の受け筒は胡麻竹の皮付が用いられていて、藤蔓でかけるよう造られていますが、この花入は落としが黒漆なのと唐銅の掛けがついています。
また、寸法的に本歌より大きめなサイズなので大寄せなどの床柱などに掛けても見栄えがします。
古くから日本では、竹蛇籠【たけじゃかご】と言う雨の川の氾濫や治水工事作業には欠かせない工事技術があります。
青竹や藤蔓を編み、その中に栗石や砕石を詰めて作られた細長い円筒形の籠で、河川の堤防補強や水流の制御に利用されたそうです。
蛇籠の歴史は古く、すでに紀元前二百~三百年頃には中国・四川省で使われていたという記録があり、日本でも『古事記』にその存在が治水道具として広く利用され、その姿の面白さから流水の中に見え隠れする長い姿を大蛇に擬えて「蛇籠」と呼ばれるようになりました。
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田中篁斎