京急の逗子線分岐駅「金沢八景」が、実際に存在した景勝地由来の駅名なのを知る鉄道マニアは少ないのではないでしょうか。

平成末期、地元神奈川県横浜市にある金沢文庫(駅ではなく本当にある県立美術館です)で開催された、地元に特化した特別展「愛された金沢八景」で展示された、地元個人収集家のコレクションを一同に集めた展示会の図録写真集。

画像では、鉄道関係のものを中心に紹介していますが、他に絵はがきや、古絵なども多数収載されています。

本書後半に沿線を走る京浜急行の戦前、京浜電鉄・湘南電鉄時代の沿線案内や観光パンフレット、鉄道乗車券、記念乗車券が満載で、個人のコレクションとしては莫大なもので、鉄道資料としてもこれだけのものが一堂に揃う機会はまずありません。

大日本帝国の軍港として栄えた横須賀の案内図やパンフレットなども収載。

トップでは葛飾北斎の描いた金沢八景や、安藤広重の金沢八景、幻の広重画集、その他江戸時代から明治にかけての金沢八景の絵画コレクションを収載。

地元金沢区の失われた姿を映し出した古い絵はがきコレクションは大変貴重なもので、漁村時代の(京急)富岡や、杉田、切り通しのあった朝比奈、海岸沿いだった磯子区根岸、今は完全に消失した金沢八景の景勝地を一同に眺めることができます。

2017年 神奈川県立金沢文庫発行 A4版64ページ オールカラー写真

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