<SA-8800>
1974年発売 ¥58,500
420W×345D×150H/mm
10,9kg
<特徴>
パワーアンプ部は初段差動1段の全段直結純コンプリメンタリーOCL回路で構成。OCL回路による±2電源の採用。
コントロール部のフラットアンプは初段にFETを採用。
イコライザー部は初段に低雑音トランジスターを使用した±2電源の3段直結型アンプを採用し、低歪、高SNを実現。フォノ入力は2系統でMMのみ。プリとパワーを分離できる端子(プリアウト・メインイン)が付いています。ボリュームやトーンコンなどもかなり質の高いしっかりしたものが付いています。トランス・ヒートシンクも重くてしっかりした構成です。
<寸評>
パイオニアのそして日本のプリメインアンプとして絶大な人気を誇った機種です。人気の秘密はやはりその音色です。陽気で明るく柔らかい、どこか真空管アンプを思わせる独特の音色は、他社製品とはかけ離れた魅力がありました。ハイファイでリアルというのとは違って、音楽を艶やかに魅力的に聴かせるアンプです。CANタイプのトランジスターは80年代以降のアンプにはない骨太で弾力のある音質に貢献しています。フォノイコも優れています。レコードの音を実に楽しく聴かせてくれます。また、SP
出力も独特の音質です。音場は平面的な整然としたものではなく、丸みを帯びた立体性で聴かせます。小型のSPが信じられないくらい魅力的に鳴ります。クールでハイファイ指向を求める方には合わないかもしれません。
<状態>
外観は経年変化は当然有りますが、かなり綺麗な方だと思います。細かな傷はありますがそれほど目立ちません。内部は綺麗に清掃してあります。パワーオンのインジケーターランプが付きません。動作は正常で実際使用上特に問題なく聴けます。ライン・フォノなどの入力は簡単なテストですが、不具合は見つかりませんでした。
※50年以上前の製品ですので、発売時の性能は保証できません。また、こちらで気付かない細かな不具合の可能性はありますが、ご容赦願います。