萩焼の名工、十三代坂田泥華作の萩茶碗です。井戸茶碗の名手と言われた十三代の技巧がよく現れた素晴らしい茶碗となっております。口つくりを少し歪ませており、釉薬の色の変化等も非常に見応えがあります。ご興味のある方はぜひご検討ください。
直径14センチ×高さ6センチ
13代 坂田泥華(泥珠)
1915(大正4)年~2010(平成22)年
13代坂田泥華は12代坂田泥華の長男として山口県長門市に生まれました。本名を一平、号を天耳・泥珠といいます。
1933(昭和8)年、山口県立萩商業学校を卒業後、父に師事して家業に従事しました。
1950(昭和25)年、13代坂田泥華を襲名しました。
1964(昭和39)年、日本工芸会正会員となりました。
1965(昭和40)年、山口県芸術文化振興奨励賞を受賞しました。
1968(昭和43)年、山口県美術展審査員を委嘱されました。
1970(昭和45)年、中国文化賞を受賞しました。
1972(昭和47)年、山口県指定無形文化財に認定されました。
名古屋オリエンタル中村個展の出品作品が宮内庁に買い上げられました。
1974(昭和49)年、迎賓館に「水指」を納入しました。
山口県選奨(芸術文化功労)を受賞しました。
1975(昭和50)年、東京三越個展の出品作品が宮内庁に買い上げられました。
1976(昭和51)年、日本工芸会理事に就任しました。
1981(昭和56)年、紫綬褒章を受章しました。
1987(昭和62)年、勲四等旭日小綬章を受章しました。
1994(平成6)年、全国豊かな海づくり大会の際に山口県より天皇陛下献上の「茶碗」を制作しました。
2004(平成16)年に長男・慶造が早世した為に15代坂田泥華を追贈し、
自らは「泥珠」と号しました。
井戸茶碗に深い感銘を受けて研鑽を重ね、
他の追随を許さない「泥華井戸」と称される独自の豪快な作風を確立しました。
焼成時に釉薬を剥ぎ取る事により御本風の柔らかい斑文を表現した「剥離釉」等、
新しい技法の開発にも取り組みました。
現代萩焼を語る上で欠かす事のできない重鎮です。