#しっぽのお人形

國光は「緑青 市松人形」でも紹介されている人形師さんで、私は写真で見るとどうしてもじっくりに手にしたくなってしまうのです。縁あって10年くらいまえにお迎えしましたが、お顔にも全身にも汚れが。

お身体はともかくとして、お顔のごふん塗り直しとなると表情が変わってしまいますので、通常はそのままにしておくのですが、三代目東光様と出会い修理が大好きだというお言葉にすがって、この子はその手に託すことにしたのでした。

当時東光様は、アメリカから帰国した答礼人形の修復も複数手掛けていらっしゃるほどで、最盛期のお仕事といえましょう。

お陰さまで「國光と東光のハイブリッド」という素晴らしい仕上がりとなりました。國光オリジナル(写真 19)よりおっとりした癒しの子に生まれ変わった、と感激したのを覚えています。元々の國光は、愛嬌にやや欠けるところがあったからです。

「お人形さんが好きで好きでたまらない」と語ってはばからない東光様が手掛けると、お人形さんたちはみんなとっても可愛くなっちゃう、まさに神の手のマジック。

東光様は髪貼りもお上手で、つむじの位置や毛量、カットなど、お人形さんに合わせて微妙に変えていらっしゃいます。この子は後ろつむじで前髪長め、前から横にかけてトンネルのようなゆるやかなカーブを描くカットも、可愛さのポイントかな。

お身体もすっかりきれいになりました。

着物は出品にあたって新しいものに改めました。古布(錦紗 正絹)、袷、比翼つき。
帯と帯締めはアンティークで、帯揚げは比較的新しい色の合うものを切って結んでいます。

ピンクのリボンはインスタに載っていた方法を試したもので、簡易的にまち針で止めてあるだけです。お気に召しましたら仕上げておまけに差し上げます。

写真４の白いかんざし(縮緬細工 ハンドメイド)をお付けします。


昭和初期
やや大きめの 12号
約 44cm


❇️お高いと感じられる方もいらっしゃるかとは存じますが、私がお迎えした当時のアンティーク市松さんはとても高価でした。また、修復費用も含んでいますので、お値下げ不可でお願いいたします。
申し訳ありません。

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