昔の顕微鏡
島津製作所のKALNEW顕微鏡です。
メカニカル試料ステージ仕様の高級モデルです。
SN.23563
1950年代に製造されたものと思われます。
カルニュー顕微鏡は、1924年に加藤嘉吉と神藤新吉がカルニュー光学器械製作所(現島津デバイス製造)を設立したことに始まります。カルニュー光学器械製作所は、後(昭和34年)に島津製作所に吸収、子会社化されました。
顕微鏡
高さ約 30 cm
重さ 5.5 kg
接眼レンズ(3本)
5倍
8倍
15倍
対物レンズ(4本、専用ケース付き)
No.1. 3倍
No.3. 10倍
No.6. 45倍
No.1/12. 100倍(油浸)
顕微鏡はクリーニング済の状態です。
主観ですが、顕微鏡全体に光沢があり良い状態を保っています。
接眼レンズや対物レンズ、ケースは全て島津製作所「KALNEW」の純正品です。
この顕微鏡の機械的鏡筒長は 170 mmを基準としているため、使用する時は 170mmのラインまでドローチューブを引き上げます。
駆動系の動作(鏡筒の上下動、メカニカルステージ、コンデンサーの上下動、絞り開閉*)は正常に動作します。
鏡**はプレーン側に若干の曇りのある箇所が見受けられます。
顕微鏡の保管ケースはありません。
*絞り(画像9枚目を参照、黄色い矢印)
**鏡(画像11枚目を参照、コンケーブ側:黄色の矢印、プレーン側:赤色の矢印)
【標本観察画像(画像14枚目を参照)】
接眼レンズ 15倍と対物レンズ 3倍、10倍、45倍、100倍を使用
小腸(人)H&E染色:
左上 45倍、右上 150倍、左下 675倍、右下 1500倍
※核の中のクロマチン(青黒い点のようなもの、黄色い〇の中の矢印)がよく見えるので、対物レンズの状態は良好です。
【標本観察画像(画像15枚目を参照)】
珪藻:左上 45倍、右上 150倍、左下 675倍、右下 1500倍
珪藻は透明なので、絞りを少し閉じて撮影しています。
【主観ですが、顕微鏡には光沢があり今でも美しい状態を保っています。保管ケースはありませんが、対物レンズを4本搭載した研究用途の顕微鏡です。メカニカル試料ステージは精巧で使いやすく、鏡筒の上下動も滑らかです。今でも実用品として使用できます。】