ウィリアム・クロッチ
(William Crotch 1775 -1847)
管弦楽作品集
H・D・ウェットン　

・交響曲ヘ長調(1814)
・オルガン協奏曲2番(1805?)
・序曲ト長調(1815)
・交響曲変ホ長調(1818)

ヒラリー・ダヴァン・ウェットン /
ミルトン・キーンズ・シティ管
アンドリュー・ラムスデン(org)

録音年記載なし

CD1枚　ユニコーンカンチャナ DKP9126
1992年発売　英盤

ロンドンの王立音楽アカデミーの初代学長として知られるクロッチは、ノーフォーク生まれ。ベートーヴェンの5つ下です。古典派時代のイングランドのシンフォニスト、サミュエル・ウェスレー(1766-1837)の一世代下です。

神童で、2歳の時に鍵盤を弾いて作曲した、オルガンの名手なので、3歳の時に、国王の前で演奏して絶賛された、などの逸話があるそうです。

画家としても才能豊かで、コンスタブル(1776-1837)とも交流がありました。

オックスフォードで学び、教会オルガニストを務め、後に母校で教職に就任。「パレスチナ」(1812)「ユダの捕囚」(1789 re1834)といったオラトリオが代表作。

オルガン協奏曲は、1804-5年頃の作とされる3曲が知られ、そのうちの1曲。急緩急の3楽章。

交響曲は2曲。ベートーヴェンの7・8番と同時期、1814年の作品のヘ長調は、4楽章形式。25分弱の曲で、3楽章は「モルト・アレグロ」と題されています。

もう1曲の変ホ長調は、序奏を伴ったアレグロの1楽章と、ラルゲットの2楽章からなる、未完成交響曲。演奏時間は約10分。

これに、序奏を伴ったプレストによるト長調の序曲を加えた、4曲を収めています。

ポリフォニックな楽想の部分に生気がありますが、ストイック基調。一方、緩徐楽章でダウナー入るところなど、ニュアンスですが、ベルリオーズっぽいように思います。

指揮のウェットン(1943-)は、ギルドフォード合唱協会の監督を長く務めていた人で、ミルトン・キーンズ・シティ管は彼の創設したアンサンブル。

ラムスデン(1962-)はウィンチェスター大聖堂のオルガニストで知られる人です。

ケース、解説に細かいキズ、汚れあり。当方の機器では再生に問題なし。素人保管。

よろしくお願いします。