#しっぽのお人形
閉館してしまった市松人形館さん旧蔵の江戸三つ折れ人形さんです。
廻り廻って、数年前に我が家に辿り着きました。花嫁衣装(縮緬の長襦袢、羽二重のお着物と打掛)をお召しの、たいそう美しいお方です。
わずかにくちびるをゆるめて、柔和な笑みをたたえています。その口中には小さな舌と上の歯がおさめられています。たいへん凝った作りと言えましょう。
「尊い女性はご飯が縦に入るほど口を開かない」という美意識を綴っていたのは谷崎潤一郎でしたが、実際のお嬢様はともかくとしてお人形さんならそれも可能ですね。
お雛様のような面差しなので、どなたかお雛人形師様の作だろうと思いますが、その方面は知識がないので分かりません。
笹紅なども施されていませんし、状態も極めてよいので、明治あたりに作られ、その後お着物や結髪などを改められたのではないかと推測しております。
結髪に若干の乱れがある以外は、特記するほどの傷みや欠け、ひびはありません。
角隠しが外れそうでしたので、縫わずにまち針で仮止めしておきました。
お値段付けが分からなかったので、市松人形館さんのサイトを拝見しました。
こちらよりさらに時代を遡るだろう三つ折れ人形さんが70万くらいのお値段でしたので、三分の一くらいを目安にしてみましたが、いかがなものでしょうか?
江戸三つ折れは江戸以降に作られたお人形の、主として構造の特徴に基づいた名前です。必ずしも江戸期に作られたものではありません。
股の後ろ側が凹形になっていて、そこに膝下が収まることで正座ができます。
大正以降の三つ折れさんは複数のパーツをゴムで繋いだ仕様で、名称は似ていますが構造は異なります。
❇️お着替え可能ですので、江戸縮緬のお振袖にお召し替えされて、(角隠しもはずして)、お嬢様に見立てて楽しまれてもよろしいかと思います。
イメージ画像を追加してみました。
お届けしますのは三つ折れ人形さんと花嫁衣装一式で(写真2)、箪笥や江戸縮緬の衣装などは含まれません。
種別...人形
#市松人形 市松人形
#日本人形 日本人形
#アンティークドール アンティークドール
#ビスクドール ビスクドール
#サクラビスク サクラビスク